初心者のうちに、とにかくviewDidLoadのところに処理を追加するような例が多いと思いますが、そもそもいったい何なのか？
何か注意しておくことがあるのか？
そういえばちゃんと調べたことがなかった気がします。
viewDidLoadについて
viewDidLoadとは何か？調べてみましょう。
ググっても良いのですが、Appleのdeveloperサイトを参照してみます。
Called after the controller’s view is loaded into memory.
This method is called after the view controller has loaded its view hierarchy into memory. This method is called regardless of whether the view hierarchy was loaded from a nib file or created programmatically in the
Apple Developerサイトより引用loadView()method. You usually override this method to perform additional initialization on views that were loaded from nib files.
- view controllerがview階層をメモリにロードした後に呼び出される
- 通常はこのメソッドをオーバーライドして、nibファイルから読み込まれたviewに追加の初期化を行う
という説明があります。
画面がひとつしかない単純なアプリであれば、ひとまず初期化はここでやっておく、ということを覚えておけば良さそうです。
似たようなものが他にもあります
UIViewControllerには、viewDidLoadと似たようなものがあります。
上記サイトのHandling View-Related Notificationsの図に次のようなものが記載されています。
- viewWillAppear
- viewDidAppear
- viewWillDisappear
- viewDidDisappear
どうやらviewを表示したり消したりする時に呼び出されるようです。
と、いうことで画面遷移をするアプリで試してみましょう。
ひとまず画面１のボタンを押すと画面２に遷移するように、segueでつないだものを用意します。
画面２はpresent modallyで表示します。presentationの部分はautomaticにしてあるので、画面２が表示されても、画面１が少し見えている状態です。
下記のようにデバッグ文を入れて、どんな順番でデバッグ文が表示されるか見てみましょう。
デバッグ文は画面１のfirstの部分を画面２ではsecondにしてあります。
import UIKit
class ViewController: UIViewController {
override func viewDidLoad() {
super.viewDidLoad()
// Do any additional setup after loading the view.
print("first did load")
}
override func viewWillAppear(_ animated: Bool) {
super.viewWillAppear(animated)
print("first will appear")
}
override func viewDidAppear(_ animated: Bool) {
super.viewDidAppear(animated)
print("first did appear")
}
override func viewWillDisappear(_ animated: Bool) {
super.viewWillDisappear(animated)
print("first will disappear")
}
override func viewDidDisappear(_ animated: Bool) {
super.viewDidDisappear(animated)
print("first did disappear")
}
}
アプリ起動〜画面１のボタンを押して画面２(automatic)へ遷移
次のような結果でした。
first did load
first will appear
first did appear
second did load
second will appear
second did appear画面２(automatic)を下にスワイプして表示を消したとき
画面２のwill disappearとdid disappearが呼び出されていますが、画面１関連は特にありませんでした。
second will disappear
second did disappear再び画面１のボタンを押して画面２(automatic)へ遷移
再び画面２のdid loadが呼び出され、そのあとは同じ流れになっています。
second did load
second will appear
second did appearアプリ起動〜画面１のボタンを押して画面２(full screen)へ遷移
今度は、画面２をfull screenにして、戻るボタンを追加して試してみます。
戻るボタンは、dismissで画面２を破棄するようにしています。
@IBAction func onBackButton(_ sender: Any) {
dismiss(animated: true, completion: nil)
}
画面２が画面全体に表示されるようになったため、先ほどとは違って、画面１のwill disappearとdid disappearが呼び出されています。
first did load
first will appear
first did appear
second did load
first will disappear
second will appear
second did appear
first did disappear戻るボタンで画面２(full screen)を破棄して表示を消したとき
画面１は表示されていなかったので、will appearとdid appearが呼び出されていますね。
second will disappear
first will appear
first did appear
second did disappear再び画面１のボタンを押して画面２(full screen)へ遷移
再び画面２のdid loadが呼び出され、そのあとは同じ流れになっています。
second did load
first will disappear
second will appear
second did appear
first did disappear結局どんな場合に関係があるの？
例えば、次のような場合があります。
- ある画面に遷移したときだけ、バックライトの設定を変える。
- ある画面で、グラフを表示する。
バックライトの場合は、例えば画面２で特定の設定にしておく必要があると、画面１に遷移する時に元の設定に戻したい、ということがあったりします。
そうすると、画面２のwill appearあたりで元々の設定を保持しておいて、will disappearあたりで元の設定に戻すようなことになります。
また、グラフ表示の場合、例えば画面１で表示していたら画面２に遷移する時に表示を消しておいた方が良かったりします。
画面２から画面１に戻った時に再表示して、元々の表示が残っている場合に重ねて表示されてしまうかもしれません。
viewDidLoadで初期化していると思いますが、上記の例では画面１のviewDidLoadは最初だけしか呼び出されていないため、画面遷移をして戻ってきたときには注意する必要があります。
viewDidLoadで色々と初期化するのは良いけれど・・・
画面遷移をする場合は、willappear、didappear、willdisappear、diddisappearについても理解しておいて、どのタイミングでどれが呼び出されるのか理解して、必要な処理を入れましょう。
コメント